管理栄養士の河野真帆です。総合病院での栄養指導を経て、現在はフリーランスで食育コラムを書いています。一児の母でもあり、自分の産後の体調管理がきっかけで青汁を飲み始めました。
「うちの子、野菜を全然食べてくれない。青汁で補えないかな?」。ママ友からこの質問をもらう頻度がここ数年で明らかに増えました。私自身、娘に飲ませるかどうか悩んだ時期があったので気持ちはよく分かります。
結論から言うと、子どもに青汁を飲ませること自体は問題ありません。ただし、大人と同じ感覚で飲ませると思わぬトラブルにつながることもあります。この記事では、管理栄養士として実際に相談を受けてきた経験をもとに、子どもに青汁を飲ませるときの量の目安と、事前に確認しておきたい注意点を整理しました。
何歳から飲める?量の目安は?
青汁は医薬品ではなく食品です。法的な年齢制限はありません。ただ、消化器官がまだ未発達な乳児にいきなり与えるのはリスクがあります。離乳食が完了して、普通の食事がある程度とれるようになった1歳半〜2歳頃がひとつの目安です。
量については、大人の場合は1日1〜2杯が一般的な目安とされています。子どもはそこから少なくスタートするのが基本。
- 幼児(2〜5歳):大人の1/3〜半分程度
- 小学生:大人の半分〜1杯程度
いきなり1杯ではなく、最初はスプーン1杯ぶんくらいの量から試して、お腹の調子に変化がないか数日かけて確認してください。体が小さいぶん、食物繊維の影響を受けやすく、大人なら平気な量でもお腹がゆるくなることがあります。焦らず少しずつが鉄則です。
飲むタイミングは食事中か食後がおすすめ。空腹時に飲むと胃腸への刺激が強くなりやすいので、何か食べたあとに一緒に飲むのが安心です。
大人向けの適量について詳しく知りたい方は、青汁は一日に何杯が適量かを解説したページも参考になります。
飲ませる前に確認したい3つのこと
子どもに青汁を始める前に、最低限チェックしてほしいポイントが3つあります。
まず、1歳未満の赤ちゃんには、はちみつや黒糖が入った製品を絶対に与えないでください。乳児ボツリヌス症という重篤な感染症を引き起こすリスクがあります。成分表示の確認は必須です。
次に、カフェインの有無。緑茶やケールが原料に含まれている青汁にはカフェインが入っている場合があります。子どもの睡眠リズムや落ち着きに影響することもあるので、ノンカフェインの製品を選ぶのが無難です。大麦若葉が主原料の青汁はカフェインを含まないものが多いので、選ぶ際の目安にしてください。
最後に、薬との飲み合わせ。青汁に含まれるビタミンKは、ワルファリンという血液をサラサラにする薬と相互作用を起こします。子どもでも川崎病の治療後などでこの薬を飲んでいるケースがあるので、服薬中なら必ず医師に相談してください。
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」には、年齢ごとのビタミンや食物繊維の目標量が載っています。お子さんに何をどのくらい与えるかの判断に役立つので、一度目を通しておくことをおすすめします。
青汁は「野菜の代わり」にはならない
農畜産業振興機構のデータによると、1〜6歳の子どもの野菜摂取量は平均144.7gです。3〜5歳の目標量が240g、6〜7歳が270gですから、どの年齢でもかなり不足しています。野菜不足を青汁で補いたくなる気持ちは自然なことです。
ただ、青汁はあくまで補助食品です。食卓で野菜を見て、触って、噛んで、味わうという体験は、将来の食習慣を育てるうえで青汁では代替できません。「青汁を飲んでいるから野菜は食べなくてOK」ではなく、「食事で足りないぶんを青汁でちょっと底上げする」くらいのスタンスがちょうどいいと思います。
飲ませ方のコツとしては、牛乳に溶かして抹茶ミルク風にしたり、ホットケーキやクッキーの生地に混ぜ込んだりする方法が人気です。リンゴジュースで割ると甘みが加わって飲みやすくなるので、初めての子にはそこからスタートしてもいいかもしれません。「飲む」にこだわらず、おやつの材料として使ってしまうほうが子どもも気づかず食べてくれますし、親も気が楽です。
まとめ
子どもに青汁を飲ませること自体に問題はありません。大事なのは、年齢に合った量から少しずつ始めることと、はちみつ・カフェイン・薬との相互作用の3つを事前にチェックしておくこと。消費者庁の「健康食品についての情報ページ」も、健康食品を子どもに与える際の判断材料として参考になります。青汁を上手に取り入れながら、食事でも野菜を食べる習慣を一緒に育てていきましょう。
最終更新日 2026年6月16日 by ormand









